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2月24日号 THF Communication No.298

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■■         THF Communication !!      
■                          <No.298>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~

□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム
~高血圧対策としての生活習慣 ③食事編~

日々の食事が健康を左右することは言うまでもありませんが、血圧管理においても、食事はとても大切です。栄養を過不足なく摂取することは、血圧の適正な管理にも役立ちます。血圧管理のための食事は、1)減塩、2)DASH食(塩分の排出を促す食事)、の2つに大別できます。

1)塩分の摂取量については、1日6 g未満とか7 g未満とよく耳にされると思いますが、まずは大多数の人で「今よりも減らす」ことが大切です。一般的に、塩分摂取量を1 g減らすことで、血圧が約1 mmHg低下するとされています。1 gの塩分は、調味料であれば、しょうゆ小さじ1杯、ポン酢小さじ2杯、ケチャップ大さじ1杯半、ウスターソース大さじ2/3 杯が目安です。食品で例えると、たくあん2~3枚、梅干し小1個、たらこ1/4腹、ウィンナーソーセージ2~3本が目安です。血圧が気になる方、もしくは塩分をとりすぎているなと感じる方は、どこなら減塩しやすいのか自分なりに考えてみましょう。

2) DASH食は、「Dietary Approaches to Stop Hypertension」の頭文字を取った言葉で、「血圧を抑制する食事」を指します。この食事法では、野菜や果物を積極的に摂取し、加工肉や飽和脂肪酸を多く含む肉の脂などを極力控えることが推奨されています。野菜や果物にはカリウムが豊富に含まれており、カリウムは塩分(ナトリウム)を体外に排出する働きを持つため、血圧管理に役立ちます。最近では、ナトリウムとカリウムのバランスを評価する指標として「ナトカリ比」が用いられることもあります。

「ナトカリ比」とは、摂取したカリウムに対してナトリウムをどれだけ摂取しているかのバランスを数値化した指標です。例えば、血圧を気にする方がトマトジュースを日常的に飲まれるケースがあります。食品成分表(八訂)に収載されているトマトジュース(食塩無添加)100 g中に含まれるナトリウムは8 mg、カリウムは260 mgなので、ナトカリ比は、8:260、つまり1:32.5となり非常にナトカリ比が低い食品であることが分かります。なお、トマトジュース(食塩無添加)を飲むことで血圧が下がるとは言えませんが、減塩・カリウム摂取の点から高血圧対策としてはお勧めの食品です。ナトカリ比は、食品中のナトリウムとカリウムから算出することもできますが、医療分野では尿中のナトリウム濃度とカリウム濃度を用いて「尿ナトカリ比」が算出されます。現在の目標値は、日本人の食事摂取基準を満たす尿ナトカリ比の至適目標は2.0未満で、実際の摂取量を考慮した現実可能な目標値は4.0未満となっています。研究によれば、尿ナトカリ比が低いほど脳心血管リスクが低いことが示されています。

日常的にDASH食を取り入れることで、ナトカリ比が低い食品を積極的に摂取することにつながり、減塩と血圧管理を同時に実現することが可能です。また、DASH食は、カルシウムやマグネシウム、食物繊維などを豊富に含む食品の摂取を推奨しており、これらの栄養素も塩分排出に役立つとされています。
これらの食事を、ストレス管理や適正体重の維持、防寒、節酒、適度な運動、禁煙などと合わせて行うことでより効果的になります。
(監修:吉村隆喜(育和会記念病院 院長、医学博士))

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◆ Academic News ◆
【Lancet】
ノルウェー・スウェーデン・米国の7つのコホート集団、計40,327人と、UK Biobank研究に参加した 94,719人を対象に、身体活動量と座位時間のわずかな変化が死亡の予防に与える影響を検討した。解析の結果、1日5分の中高強度活動の増加で最大約10%、座位30分減で最大約7%の死亡を抑制できることが示された。このことから、わずかな行動改善でも意味のある効果が得られることが確認された。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0140673625022196?via%3Dihub

【JAMA Network Open】
63~99歳の歩行可能な女性5472名を対象に、握力と椅子立ち上がり時間という筋力指標と死亡率の関連を調べた前向きコホート研究。平均8.4年間追跡し、年齢や生活習慣などを調整して死亡率との関連を検討した結果、握力が強いほど、また椅子立ち上がり時間が短いほど、死亡率が有意に低下した。このことから、筋力の維持は高齢者の健康寿命延伸に重要であることが示唆された。
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2845052
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◆気になる健康関連ニュース◆

□ 令和7年自殺者数 過去最少

厚生労働省は、令和7年の自殺者数を1月29日に公表した。自殺者数は1万9097人(男性1万3117人、女性5980人)で、前年比1223人の減少だった。これは昭和53年の統計開始以来最小で、2万人を下回ったのは初である。過去最少だったのは令和元年の2万169人で、これよりも1072人少なかった。
一方、小中高生の自殺者数は532人で過去最多だった前年を3人上回り、最多を更新した。

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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和8年3月30日(月)です。
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少しずつ暖かくなってきて春の訪れを感じます。暖かな日差しの縁側でのんびり過ごしたいなと思っている今日この頃です。

【発行】株式会社THF( support@thfweb.jp
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