11月25日号 THF Communication No.295
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■■ THF Communication !!
■ <No.295>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~
□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム
~脳梗塞に関して ④発作性心房細動を有する場合の運動は禁忌か推奨か?~
発作性心房細動は覚醒時・睡眠時や安静時・運動時を問わず、24時間にわたり出現するため、一般的に運動が禁忌とはなりません。心室性期外収縮のように、運動中には安静時よりも心房細動の出現頻度が減少する例が多いからです。心房細動を有していることを知らずして、運動・スポーツ活動を行なっている例も少なくなく、心房細動が原因で運動中に突然死した例は稀有とされています。但し、安静時心拍数が多い場合(例えば100拍以上)、発作が頻繁に起きる(心房細動が不安定な)場合、心不全や重度の弁膜症がある場合などは、控えるのが良いと考えられます。運動種目としては、ウォーキング、自転車、卓球、筋トレ、ピラティス、ダンスなどが勧められます。
不整脈を有する患者の心電図観察を長年にわたって行なってきた筆者らの観察によると、安静時よりも運動時に心室性期外収縮は激減し、心房細動の割合も減少する例が多いです。その理由は、虚血性の期外収縮や発作性心房細動の発火源が沈静化することによると考えられています。ここに運動を習慣化することの意義が認められます。その機序としては、①自律神経系(交感神経と副交感神経)の活動バランスの改善、②心筋の電気的安定性(洞結節のペースメーカーの優位性の回復)、③血行動態の改善(冠血流量の増加による心筋への酸素供給の増加)など、いくつかの生理学的機序が想定されています。
(監修:吉村隆喜(育和会記念病院病院長、医学博士))
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◆ Academic News ◆
【JAMA Internal Medicine】
メタボリックシンドロームの持続的寛解を目的とした生活習慣介入の効果を検証した多施設ランダム化比較試験。618名(平均55.5歳、女性74.7%)を対象に、教育と身体活動モニタリングに加え、6ヵ月間の習慣形成型プログラム(少人数で19回集まり、野菜摂取、速歩、感覚への気づき、感情の調整)を実施し、24ヵ月後まで追跡した。介入群は対照群に比べ、6ヵ月時点で寛解率が24.8%で、対照群の17.9%よりも有意に高く(調整オッズ比1.64)、24ヵ月でも効果が維持された(調整オッズ比1.46)。生活習慣改善は長期的なメタボリックシンドローム管理に有効であると結論づけられた。
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2841069
【JAMA Oncology】
長期的な身体活動と消化器系がんの発症リスクとの関連を検討した大規模コホート研究。米国の23万人超(年齢中央値43歳)を対象に最大32年間追跡した結果、週17MET時程度の運動(速歩約5時間またはランニング約2時間)を継続することで、消化器系がんのリスクが有意に低下することが示された。ガイドラインを超える極端な運動量では追加の利益は認められず、適度な活動を長期的に維持することが最も効果的であると結論づけられた。
https://jamanetwork.com/journals/jamaoncology/article-abstract/2840507
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◆気になる健康関連ニュース◆
□ 厚労省 令和6年歯科疾患実態調査の結果公表
厚生労働省はこのほど、令和6年歯科疾患実態調査の結果を公表した。本調査は、2年国勢調査の一般調査区から475地区を無作為に抽出し、満1歳以上の世帯員を対象とした。この結果によると、歯科検診を過去1年間に受診したと回答した者の割合は全体の63.8%であり、前回調査の令和4年の58.0%から5.8ポイント増加したことが分かった。今回の調査では、各都道府県の人口規模が反映されるように調整された全国補正値を使用しており、人数比で計算すると、受診したと答えた者の割合は60.3%となる。
抜去や脱落による喪失歯を有する者の割合は、全体で51.2%であった。年齢階級が上がるにつれてこの割合は高くなり、75~85歳未満で90%、85歳以上で96%だった。また、80歳で20本以上の歯を有する「8020」達成者の割合は、61.5%と推計された。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和7年12月22日(月)です。
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つくばは紅葉が見ごろを迎え、夕焼けに照らされた銀杏並木が黄金に輝いています。わざわざ遠くに紅葉を観に行かなくても良いと思えるほど綺麗でこの時季の癒しになっています。
【発行】株式会社THF( support@thfweb.jp )
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□ 当社についてのお問合せ
→ Tel:029-861-7617/Fax:029-861-7618
□ ホームページ → http://thfweb.jp/
(メルマガが不要な方はこちらより登録解除を行なって下さい)
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~脳梗塞に関して ④発作性心房細動を有する場合の運動は禁忌か推奨か?~
発作性心房細動は覚醒時・睡眠時や安静時・運動時を問わず、24時間にわたり出現するため、一般的に運動が禁忌とはなりません。心室性期外収縮のように、運動中には安静時よりも心房細動の出現頻度が減少する例が多いからです。心房細動を有していることを知らずして、運動・スポーツ活動を行なっている例も少なくなく、心房細動が原因で運動中に突然死した例は稀有とされています。但し、安静時心拍数が多い場合(例えば100拍以上)、発作が頻繁に起きる(心房細動が不安定な)場合、心不全や重度の弁膜症がある場合などは、控えるのが良いと考えられます。運動種目としては、ウォーキング、自転車、卓球、筋トレ、ピラティス、ダンスなどが勧められます。
不整脈を有する患者の心電図観察を長年にわたって行なってきた筆者らの観察によると、安静時よりも運動時に心室性期外収縮は激減し、心房細動の割合も減少する例が多いです。その理由は、虚血性の期外収縮や発作性心房細動の発火源が沈静化することによると考えられています。ここに運動を習慣化することの意義が認められます。その機序としては、①自律神経系(交感神経と副交感神経)の活動バランスの改善、②心筋の電気的安定性(洞結節のペースメーカーの優位性の回復)、③血行動態の改善(冠血流量の増加による心筋への酸素供給の増加)など、いくつかの生理学的機序が想定されています。
(監修:吉村隆喜(育和会記念病院病院長、医学博士))
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【JAMA Internal Medicine】
メタボリックシンドロームの持続的寛解を目的とした生活習慣介入の効果を検証した多施設ランダム化比較試験。618名(平均55.5歳、女性74.7%)を対象に、教育と身体活動モニタリングに加え、6ヵ月間の習慣形成型プログラム(少人数で19回集まり、野菜摂取、速歩、感覚への気づき、感情の調整)を実施し、24ヵ月後まで追跡した。介入群は対照群に比べ、6ヵ月時点で寛解率が24.8%で、対照群の17.9%よりも有意に高く(調整オッズ比1.64)、24ヵ月でも効果が維持された(調整オッズ比1.46)。生活習慣改善は長期的なメタボリックシンドローム管理に有効であると結論づけられた。
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2841069
【JAMA Oncology】
長期的な身体活動と消化器系がんの発症リスクとの関連を検討した大規模コホート研究。米国の23万人超(年齢中央値43歳)を対象に最大32年間追跡した結果、週17MET時程度の運動(速歩約5時間またはランニング約2時間)を継続することで、消化器系がんのリスクが有意に低下することが示された。ガイドラインを超える極端な運動量では追加の利益は認められず、適度な活動を長期的に維持することが最も効果的であると結論づけられた。
https://jamanetwork.com/journals/jamaoncology/article-abstract/2840507
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□ 厚労省 令和6年歯科疾患実態調査の結果公表
厚生労働省はこのほど、令和6年歯科疾患実態調査の結果を公表した。本調査は、2年国勢調査の一般調査区から475地区を無作為に抽出し、満1歳以上の世帯員を対象とした。この結果によると、歯科検診を過去1年間に受診したと回答した者の割合は全体の63.8%であり、前回調査の令和4年の58.0%から5.8ポイント増加したことが分かった。今回の調査では、各都道府県の人口規模が反映されるように調整された全国補正値を使用しており、人数比で計算すると、受診したと答えた者の割合は60.3%となる。
抜去や脱落による喪失歯を有する者の割合は、全体で51.2%であった。年齢階級が上がるにつれてこの割合は高くなり、75~85歳未満で90%、85歳以上で96%だった。また、80歳で20本以上の歯を有する「8020」達成者の割合は、61.5%と推計された。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和7年12月22日(月)です。
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つくばは紅葉が見ごろを迎え、夕焼けに照らされた銀杏並木が黄金に輝いています。わざわざ遠くに紅葉を観に行かなくても良いと思えるほど綺麗でこの時季の癒しになっています。
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