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11月25日号 THF Communication No.283
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■■ THF Communication !!
■ <No.28>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~
□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム
~フレイル対策(frailty抑制策)の重要性~
(1) フレイルについて思う
多くのアカデミア、医師、行政職らがコピペしたようにお決まりのメッセージを
出す中、困惑している国民への寄り添いを重視して、私なりに「フレイル=
加齢に伴う不可避的な身体各部の不具合・お困りごと」と再定義し、
不安を煽るのではなく、老いを受け入れつつ、気丈に生き抜こうという
エールを送っています。フレイルとはfrailtyという英語(名詞)の日本語訳
(英語の形容詞frail)で、主に欧米諸国における老年医学会の世界から
発信されました。フレイル概念は、昨今の少子高齢化社会において非常に
重要な要介護化抑制策の一指標といえ、包括的な健康体力指標、あるいは
元気長寿実現のための包括的な日常生活行動指標を基軸に据えたものといえます。
このfrailtyなる学術用語はこれまでに虚弱、脆(もろ)さ、衰弱、
脆弱(ぜいじゃく)などと訳されることもありましたが、2014年5月に
日本老年医学会がfrailtyの日本語訳としてカタカナで「フレイル」使用の
声明を出しました。
その背景には、適切な運動の習慣化や食習慣、適切なセルフメディケーション、
さらには医療的ケアなどによってフレイル状態もしくは治未病状態の改善を図れる
という“可逆性”への期待が国民の間で広く認識されることを期待する意図が
酌み取れます。
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◆ Academic News ◆
【British Journal of Sports Medicine】
韓国の健康保険のデータベースを用いて、認知症と診断される前後の身体活動と
死亡率との関連を検討した。2010年から2016年の間に新規に認知症と診断された
60,252人を対象とし、平均3.7年間追跡した。解析の結果、診断後の身体活動量の
高さは、その後の死亡の低さとの間に量反応関係が認められた。また、身体活動量を
維持すること、身体活動を始めることは、強度に関わらず、20%-30%の死亡率の
減少と関連した。
https://bjsm.bmj.com/content/58/21/1258
【British Journal of Sports Medicine】
「週末の戦士」と呼ばれるような週1-2回の運動習慣と軽度認知症との関連を
検討したメキシコシティにおけるコホート研究。平均年齢51歳の10,033人を
16年間追跡した。余暇身体活動が週1-2回の場合に週末群、それ以上の頻度で
あった場合に定期群と判断した。解析の結果、運動をおこなっていない対照群と
比較して、週末群の軽度認知症発症のハザード比は0.75(95%信頼区間:0.61-0.91)、
定期群で0.89(0.78-1.02)、混合群で0.84(0.75-0.95)であった。
このことから、「週末の戦士」の身体活動パターンが軽度認知症発症予防に
関連することが示唆された。
https://bjsm.bmj.com/content/early/2024/09/26/bjsports-2024-108460
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◆気になる健康関連ニュース◆
□令和5年度 体力・運動能力調査結果を公表
スポーツ庁は、10月13日に、令和5年度の体力・運動能力調査結果を
公表した。同調査は、国民の体力・運動能力の現状を明らかにするとともに、
体育・スポーツの指導と行政上の基礎資料を得るもので、新体力テストや
運動・スポーツに関連する質問を行っている。令和5年度は全国の6~79歳
を対象とした5万9261人のデータを回収した。新体力テストの合計点を見ると、
35~39歳の男性が導入以降で第1位だった。一方で、45~49歳の女性では
低下傾向にあった。スポーツ実施率においても、第3期スポーツ基本計画で
目標とした「成人の週1回以上のスポーツ実施率が70%になること」に対して、
20~64歳の女性では30~50%と、目標との間に大きな開きがあった。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和6年12月23日(月)です。
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急に冬を感じる気温になりましたが、つくばは、紅葉がとてもきれいです。
日々の生活の中で、季節の移ろいに気を向けられる心の余裕を持ちたいと思いました。
【発行】株式会社THF( support@thfweb.jp )
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□ 当社についてのお問合せ
→ Tel:029-861-7617/Fax:029-861-7618
□ ホームページ → http://thfweb.jp/
(メルマガが不要な方はこちらより登録解除を行なって下さい)
□ Facebook
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■ <No.28>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~
□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム
~フレイル対策(frailty抑制策)の重要性~
(1) フレイルについて思う
多くのアカデミア、医師、行政職らがコピペしたようにお決まりのメッセージを
出す中、困惑している国民への寄り添いを重視して、私なりに「フレイル=
加齢に伴う不可避的な身体各部の不具合・お困りごと」と再定義し、
不安を煽るのではなく、老いを受け入れつつ、気丈に生き抜こうという
エールを送っています。フレイルとはfrailtyという英語(名詞)の日本語訳
(英語の形容詞frail)で、主に欧米諸国における老年医学会の世界から
発信されました。フレイル概念は、昨今の少子高齢化社会において非常に
重要な要介護化抑制策の一指標といえ、包括的な健康体力指標、あるいは
元気長寿実現のための包括的な日常生活行動指標を基軸に据えたものといえます。
このfrailtyなる学術用語はこれまでに虚弱、脆(もろ)さ、衰弱、
脆弱(ぜいじゃく)などと訳されることもありましたが、2014年5月に
日本老年医学会がfrailtyの日本語訳としてカタカナで「フレイル」使用の
声明を出しました。
その背景には、適切な運動の習慣化や食習慣、適切なセルフメディケーション、
さらには医療的ケアなどによってフレイル状態もしくは治未病状態の改善を図れる
という“可逆性”への期待が国民の間で広く認識されることを期待する意図が
酌み取れます。
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◆ Academic News ◆
【British Journal of Sports Medicine】
韓国の健康保険のデータベースを用いて、認知症と診断される前後の身体活動と
死亡率との関連を検討した。2010年から2016年の間に新規に認知症と診断された
60,252人を対象とし、平均3.7年間追跡した。解析の結果、診断後の身体活動量の
高さは、その後の死亡の低さとの間に量反応関係が認められた。また、身体活動量を
維持すること、身体活動を始めることは、強度に関わらず、20%-30%の死亡率の
減少と関連した。
https://bjsm.bmj.com/content/58/21/1258
【British Journal of Sports Medicine】
「週末の戦士」と呼ばれるような週1-2回の運動習慣と軽度認知症との関連を
検討したメキシコシティにおけるコホート研究。平均年齢51歳の10,033人を
16年間追跡した。余暇身体活動が週1-2回の場合に週末群、それ以上の頻度で
あった場合に定期群と判断した。解析の結果、運動をおこなっていない対照群と
比較して、週末群の軽度認知症発症のハザード比は0.75(95%信頼区間:0.61-0.91)、
定期群で0.89(0.78-1.02)、混合群で0.84(0.75-0.95)であった。
このことから、「週末の戦士」の身体活動パターンが軽度認知症発症予防に
関連することが示唆された。
https://bjsm.bmj.com/content/early/2024/09/26/bjsports-2024-108460
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◆気になる健康関連ニュース◆
□令和5年度 体力・運動能力調査結果を公表
スポーツ庁は、10月13日に、令和5年度の体力・運動能力調査結果を
公表した。同調査は、国民の体力・運動能力の現状を明らかにするとともに、
体育・スポーツの指導と行政上の基礎資料を得るもので、新体力テストや
運動・スポーツに関連する質問を行っている。令和5年度は全国の6~79歳
を対象とした5万9261人のデータを回収した。新体力テストの合計点を見ると、
35~39歳の男性が導入以降で第1位だった。一方で、45~49歳の女性では
低下傾向にあった。スポーツ実施率においても、第3期スポーツ基本計画で
目標とした「成人の週1回以上のスポーツ実施率が70%になること」に対して、
20~64歳の女性では30~50%と、目標との間に大きな開きがあった。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和6年12月23日(月)です。
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急に冬を感じる気温になりましたが、つくばは、紅葉がとてもきれいです。
日々の生活の中で、季節の移ろいに気を向けられる心の余裕を持ちたいと思いました。
【発行】株式会社THF( support@thfweb.jp )
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