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8月26日号 THF Communication No.280

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■■■                        
■■        THF Communication !!      
■                   <No. 280>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~

□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム

~サポートシェアリング(3)体操教室での寄り添い~
 体操または体操教室といえば、公園や学校での早朝ラジオ体操、自宅での
テレビ体操、健康づくり教室としてのリズム体操、生涯スポーツとしての
社交ダンスや太極拳、さらには介護予防(要介護化抑制手段)として
シルバーリハビリ体操などが思い浮かびます。
今を生きる高齢者ならほとんどの人が小学校や中学校の時代にラジオ体操
(第1、第2)に慣れ親しんできたので、うろ覚えの状態であっても、
音楽が流れれば自然と手足(腕や脚)が動きます。
ダンス教室の形態はさまざまですが、男女で楽しむ社交ダンス教室や
女性限定の教室などが全国各地で今でも盛んに開催されています。
 シルバーリハビリ体操は大田仁史医師が開発したもので、高齢者向けの
要介護化抑制を企図した体操で、茨城県内を中心に全国的に普及しています。
栄養バランスのとれた食事といえば、主食・主菜・副菜に果物などデザート
から構成されますが、これを運動に置き換えてみましょう。
主食はウォーキング、主菜は若者にとっては筋トレ、高齢者にとっては
シルバーリハビリ体操、副菜は公園などで楽しむグランドゴルフや
認知機能保持のための脳トレ教室などに相当するでしょう。
デザートに相当するものを強いて挙げれば、e-スポーツやテレビゲーム、
麻雀、トランプなどかもしれません。食事も運動も主食・主菜・副菜は毎日、
デザートはほどほどに留めることが望ましいでしょう。
 主食・主菜の典型例として、和食ならご飯(白米)と魚(さば、さけ)が
挙げられます。しかし、実際には味噌汁、野菜を使ったおかず、果物、
そして牛乳またはヨーグルトなどをいただくことが多いです。ご飯と魚の
二種類で満足する人は少ないでしょう。そこで、シルバーリハビリ体操では、
教室メニューに品数を増やす意味で、特にヘルスリテラシーの向上をねらって、
望ましい生活習慣に関する紙芝居を含めています。
みなさん、ウォーキングに加えてシルバーリハビリ体操や紙芝居を日々、
大いに楽しみましょう。

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◆ Academic News ◆
【British Journal of Sports Medicine】
18歳以降の身体活動パターンと転倒との関連を検討したオーストラリアに
おけるコホート研究。1946~1951年生まれの女性11,796人(平均54歳)を
1998年から3年ごとに評価し、2019年に転倒経験を評価した。
身体活動パターンを分析した結果、5群に分類された:継続的に低レベル
(週100分未満)、継続的に中程度(週150分以上)、週150分以上だが減少傾向、
週150分以上で増加傾向、継続的に高レベル(週300分以上)。
継続的に高レベルの群と比較して、転倒リスクが高かったのは、
継続的に低レベルの群と減少傾向の群だった。継続的に低レベルの群の
転倒リスクは、中年期で1.40倍、高齢期で1.35倍、減少傾向の群は
中年期に1.38倍であった。
https://bjsm.bmj.com/content/58/16/919.long

【Journal of Sport and Health Science】
食事の質と身体活動が循環器疾患と死亡率に与える影響を検討したオーストラリア
におけるコホート研究。45~74歳の85,545人を対象に、中央値で10.7年間追跡した。
食事の質は低、中、高で評価し、身体活動は中高強度身体活動(MVPA)で5段階に、
また、高強度身体活動(VPA)のMVPAに対する割合を4段階で評価した。その結果、
食事の質が高い群では低い群と比較して全死因死亡率が17%低く、MVPAが最も多い群は
最も少ない群と比較して全死因死亡率が48%低かった。食事と身体活動の交互作用は
有意ではなかったことから、食事と身体活動の両方が健康のために重要であることが
示唆された。また、VPAの割合はさらなるリスク低減に関連していたことから、
強度の高い身体活動に取り組むことの重要性も示唆された。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2095254624000826?via%3Dihub

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◆気になる健康関連ニュース◆

□ 政府の熱中症対策推進会議が開催
政府は、「熱中症対策実行計画」で掲げられた熱中症による死亡者数を
現状から半減するとの中期的な目標(2030年)に向けて、各省庁が
今年夏に実施する熱中症予防の取り組みを共有するための熱中症対策
推進会議を開催した。消防庁は、今年7月21日までの熱中症による救急
搬送人員は、累計で3万4547人で、平成20年の調査開始以来2番目に
多かった令和5年を、既に3000人以上上回っていると報告した。
環境省は、今年4月に全面施行された「熱中症特別警戒アラート」について
7月21日までに発表実績はないものの、「熱中症警戒アラート」は363回
となり、昨年同時期の約2倍となっていると報告した。

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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和6年9月30日(月)です。
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7月に比べると日が短くなり、ほんの少し秋が近づいているように
感じますが、今年は暑さが長引き、秋が短いようです。
春や秋の過ごしやすい時期が短くなっているようで、寂しいです。

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