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7月29日号 THF Communication No.279

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■■        THF Communication !!      
■                   <No. 279>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~

□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム

~サポートシェアリング(2)ウォーキング教室参加者への寄り添い~
 ウォーキング教室への参加条件は主催者側の意向によってさまざまですが、
一般的には条件を提示しない、条件提示するとしても自力で歩ける人といった
提示になることでしょう。その場合、歩行に困難性を抱えていて専門家の
アドバイスを受けたいと願う住民がいても、自分は体力的に足手まといになる
との思いから、参加を躊躇して諦める例が多いのではないでしょうか。
ウォーキング教室は誰のために、どのような効果を期待して開催するのか、
について熟考を重ねた上での企画となっているのでしょうか。
ウォーキングの習慣化が必要な人といえば、日常的にデスクワークで運動不足の人、
運動嫌いで体力が低下している人、主治医から運動を勧められている高血糖や
軽症高血圧や体重過多の人、股関節痛や膝関節痛を有していない人、うつ傾向が
見られる人、心臓バイパス術後のリハビリテーション(6ヵ月)を終えた人、
不整脈の出る人(通常、不整脈の無い人が歓迎される)など多種多様です。
病気や不定愁訴を抱えていない健常者よりも、精神科や内科を受診している人の
ほうで必要性が高いと思われます。高齢になると、不整脈の中でも脳梗塞の
原因になる心房細動を有する人が増えますが、ウォーキングなどの身体活動中に
心房細動や心室性期外収縮などが増えるのか否かを専門家がチェックする機会と
位置づけ、本人の内省報告と合わせて専門医がアドバイスできると良いです。
それが心からの寄り添い、健康寿命延伸策です。少子高齢化が進む昨今、
護りから攻めの姿勢へのシフトが必要な時代だと思います。

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◆ Academic News ◆
【International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity】
活動量計で評価した座位時間と強度別身体活動と死亡率との関連を検討した。
対象者は英国におけるコホート研究、UK Biobankに参加した73,729人で、
中央値で6.9年間追跡された。解析の結果、座位時間が長いほど死亡率は
高くなったが、身体活動量が多いと、その関連性は弱まった。具体的には、
1日当たり高強度身体活動は6分、中高強度身体活動は30分、中強度身体
活動は64分、低強度身体活動は163分を超える程度に行っていると、
座位時間と死亡率の関連が弱まった。
https://ijbnpa.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12966-024-01615-5

【JAMA Network Open】
中国における80歳以上の高齢者を対象に、100歳まで生きることと生活習慣
との関連を検討した。5222人(女性61.7%、平均94.3歳)を中央値で5年間
追跡した。1454人は百寿者となり、3768人は100歳を迎える前に死亡した。
喫煙、運動、食事の多様性についてのスコア(0~6)と百寿者との関連を
検討した結果、スコアが5~6の高い群では、0~2の低い群と比較して、
百寿者になる人が1.61倍(95%信頼区間1.32~1.96)多かった。
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2820220

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◆気になる健康関連ニュース◆

□ 高齢者の社会参加増で、要介護認定発生率低下
日本福祉大学健康社会研究センターの3年間の追跡調査により、2010年の
高齢者と比べて16年の高齢者のほうが要介護認定発生率が低下している
ことが明らかとなった。日本老年学的評価研究に参加した2010年の高齢者と、
2016年の高齢者をそれぞれ3年間追跡して、要介護認定発生率(要介護2以上)
の状況と社会参加との関連を検討した。
追跡の結果、前期高齢者1万人あたりの要介護認定発生率は10~13年コホートで
年間68.6人だったのに対して、16~19年コホートでは51.4人に減少した。
後期高齢者でも同様に、380.0人から282.6人となり、いずれも要介護認定
発生率が低くなる「若返り」が生じていた。

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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和6年8月26日(月)です。
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毎日本当に暑いです。昨年は熱中症になりましたが、今年は
暑熱順化ができていると感じます。とは言え、過信せず
体調管理をしっかりとしたいと思います。

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