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6月24日号 THF Communication No.278
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■■ THF Communication !!
■ <No. 278>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~
□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム
~サポートシェアリング(1)講演会参加者への寄り添い~
通常、講演会では参加人数が制限されます。人数が制限されるために、
参加希望者はe-mailかファックスまたは電話などの手段で申し込みしなければ
なりません。電話受付だと会話の中で齟齬が生じやすいため、主催者側は
印字を残せる手段を選ぶのが一般的でしょう。この時点で、e-mailに
慣れていない人やファックス機能の固定電話を保有していない人、
どちらかというと優先的に参加してほしいはずの情報弱者、健康弱者、
経済弱者にとって障壁が生まれ、参加実現の困難性が増します。
講演を主催(主宰、実施)する側(大学、企業、行政、NPOなどの担当者)
は参加者人数のほかに、イベントを無事に終了したことを重視します。
厳しい見方をすれば、これは形式偏重で、本質軽視といえるのでは
ないでしょうか。大切なことは、高リスク群を優先的に集める創意工夫、
NPO関係者や心あるボランティアによる高リスク群の送迎(公共の交通機関
利用がベスト)、高リスク群にとって講演を聴きやすい席の確保、
講演終了時における生活習慣改善に向けたスイッチONの確認
(できたら主催者側によるマンツーマン支援)の実行が望まれます。
座席が100の会場であれば、予め20名を水増しして120名に招待状を送るのは
どうでしょうか。万一、120名が来場すれば、元気な若者、有志、視力や
聴力の良い人が席を譲って立ち見していただくことを懇願しましょう。
参加費を徴収するなら、立ち見の人は半額にする手もあります。
支援の必要な人へサービスを提供する仕組みが重要で、
筆者はサポートシェアリング(支援を分かち合う)システムと呼んでおり、
このシステムの導入を勧めたいです。
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◆ Academic News ◆
【International Journal of Cancer】
身体活動の低さと座位時間の長さが大腸がんのリスクとなることは知られているが、
大腸がん診断後の身体活動と座位時間が、その後のリスクとなるかどうかは十分に明らかに
されていない。そこで、システマティックレビューとメタ解析により、大腸がん診断後の
身体活動および座位時間と全死因死亡率および大腸がん再発との関連を検討した。
16件の観察研究に参加した82,220人を解析対象とした。その結果、身体活動は大腸がん罹患
および死亡率と負の関連を示し、リスク低下は13%-60%と推定された。
また、座位時間の長さは全死因死亡率の高さと関連した。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ijc.34903
【JAMA Pediatrics】
子どもの体力と精神不調発症との関連を検討した台湾におけるコホート研究。
10-11歳の子どもを3年以上、平均6年間追跡し、体力と精神不調発症との関連を検討した。
対象集団は、不安と抑うつとの関連を検討する1,996,633人と、ADHDとの関連を検討する
1,920,596人に分けられた。解析の結果、持久性体力、筋持久力、筋パワーが、
精神不調の発症リスクの抑制と関連した。具体的には、持久性体力は女子の不安、抑うつ、
ADHD、男子の不安とADHDと関連した。筋持久力は女子の抑うつとADHD、男子の不安と
ADHDと関連した。筋パワーは女子の不安とADHD、男子の不安と抑うつ、ADHDと関連した。
https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/article-abstract/2818132
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◆気になる健康関連ニュース◆
□ 職場の熱中症死傷者数公表
厚生労働省は、令和5年の職場における熱中症による死傷災害の発生状況の確定値を公表した。
熱中症による死亡者と休業4日以上の業務上疾病者を合わせた死傷者数は、1106人
(前年比279人増)であった。このうち死亡した者は31人だった。死傷者数は、
記録的猛暑となった平成30年の1178人に次ぐもので、死亡者数は過去10年で最も多かった。
過去10年間の年間死傷者数の平均は約735人(うち死亡約22人)である。
令和3~5年の3年間で、過去10年間の死傷者数の33.9%を占め、熱中症による
重篤な労働災害が増加傾向にあることが明らかとなった。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和6年7月29日(月)です。
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先日久しぶりに本屋さんへ行きました。紙の感触や特有のにおいを感じ、
子供のころの本屋さんへ行くとわくわくした気持ちを思い出しました。
最近は電子書籍ばかりでしたが、本を読みたくなりました。
【発行】株式会社THF( support@thfweb.jp )
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□ 当社についてのお問合せ
→ Tel:029-861-7617/Fax:029-861-7618
□ ホームページ → http://thfweb.jp/
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■ <No. 278>
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~サポートシェアリング(1)講演会参加者への寄り添い~
通常、講演会では参加人数が制限されます。人数が制限されるために、
参加希望者はe-mailかファックスまたは電話などの手段で申し込みしなければ
なりません。電話受付だと会話の中で齟齬が生じやすいため、主催者側は
印字を残せる手段を選ぶのが一般的でしょう。この時点で、e-mailに
慣れていない人やファックス機能の固定電話を保有していない人、
どちらかというと優先的に参加してほしいはずの情報弱者、健康弱者、
経済弱者にとって障壁が生まれ、参加実現の困難性が増します。
講演を主催(主宰、実施)する側(大学、企業、行政、NPOなどの担当者)
は参加者人数のほかに、イベントを無事に終了したことを重視します。
厳しい見方をすれば、これは形式偏重で、本質軽視といえるのでは
ないでしょうか。大切なことは、高リスク群を優先的に集める創意工夫、
NPO関係者や心あるボランティアによる高リスク群の送迎(公共の交通機関
利用がベスト)、高リスク群にとって講演を聴きやすい席の確保、
講演終了時における生活習慣改善に向けたスイッチONの確認
(できたら主催者側によるマンツーマン支援)の実行が望まれます。
座席が100の会場であれば、予め20名を水増しして120名に招待状を送るのは
どうでしょうか。万一、120名が来場すれば、元気な若者、有志、視力や
聴力の良い人が席を譲って立ち見していただくことを懇願しましょう。
参加費を徴収するなら、立ち見の人は半額にする手もあります。
支援の必要な人へサービスを提供する仕組みが重要で、
筆者はサポートシェアリング(支援を分かち合う)システムと呼んでおり、
このシステムの導入を勧めたいです。
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◆ Academic News ◆
【International Journal of Cancer】
身体活動の低さと座位時間の長さが大腸がんのリスクとなることは知られているが、
大腸がん診断後の身体活動と座位時間が、その後のリスクとなるかどうかは十分に明らかに
されていない。そこで、システマティックレビューとメタ解析により、大腸がん診断後の
身体活動および座位時間と全死因死亡率および大腸がん再発との関連を検討した。
16件の観察研究に参加した82,220人を解析対象とした。その結果、身体活動は大腸がん罹患
および死亡率と負の関連を示し、リスク低下は13%-60%と推定された。
また、座位時間の長さは全死因死亡率の高さと関連した。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ijc.34903
【JAMA Pediatrics】
子どもの体力と精神不調発症との関連を検討した台湾におけるコホート研究。
10-11歳の子どもを3年以上、平均6年間追跡し、体力と精神不調発症との関連を検討した。
対象集団は、不安と抑うつとの関連を検討する1,996,633人と、ADHDとの関連を検討する
1,920,596人に分けられた。解析の結果、持久性体力、筋持久力、筋パワーが、
精神不調の発症リスクの抑制と関連した。具体的には、持久性体力は女子の不安、抑うつ、
ADHD、男子の不安とADHDと関連した。筋持久力は女子の抑うつとADHD、男子の不安と
ADHDと関連した。筋パワーは女子の不安とADHD、男子の不安と抑うつ、ADHDと関連した。
https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/article-abstract/2818132
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◆気になる健康関連ニュース◆
□ 職場の熱中症死傷者数公表
厚生労働省は、令和5年の職場における熱中症による死傷災害の発生状況の確定値を公表した。
熱中症による死亡者と休業4日以上の業務上疾病者を合わせた死傷者数は、1106人
(前年比279人増)であった。このうち死亡した者は31人だった。死傷者数は、
記録的猛暑となった平成30年の1178人に次ぐもので、死亡者数は過去10年で最も多かった。
過去10年間の年間死傷者数の平均は約735人(うち死亡約22人)である。
令和3~5年の3年間で、過去10年間の死傷者数の33.9%を占め、熱中症による
重篤な労働災害が増加傾向にあることが明らかとなった。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和6年7月29日(月)です。
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先日久しぶりに本屋さんへ行きました。紙の感触や特有のにおいを感じ、
子供のころの本屋さんへ行くとわくわくした気持ちを思い出しました。
最近は電子書籍ばかりでしたが、本を読みたくなりました。
【発行】株式会社THF( support@thfweb.jp )
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