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3月25日号 THF Communication No.275
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■■ THF Communication !!
■ <No. 275>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~
□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム
~若者から中高年者の全世代に推奨される運動とは~
身体活動ガイドラインの推奨量を歩数に換算すると、
1日あたり概ね6000~8000歩となります。
この数字は、疾患のない場合は目標値として利用できます。
しかし、膝痛、脊柱管狭窄症、狭心症、心不全、腎不全、
慢性閉塞性肺疾患、さらには子宮脱に代表されるような
骨盤底機能不全などがある場合には、注意が必要です。
労作性狭心症や子宮脱の場合、少し歩いただけで症状が
悪化する例があることに留意しなければならないでしょう。
一般的に推奨される運動とは、バランスのとれた食事と同様、
バランスのとれたものです。食事は1日3食でバランスを
とるよう求められますが、運動は1週間でバランスをとれば良いです。
ウォーキングまたはジョギングによって全身持久力を保持・向上、
日々のストレッチまたは体操によって柔軟性や姿勢保持機能を
維持・向上、週に2~3回のレジスタンス運動によって筋力を
保持、週に1回でもラケット系のスポーツ(卓球、バドミントン、
テニス、ソフトボール、野球)またはボール系のスポーツ
(バスケットボール、ハンドボール、バレーボール、
サッカー、ソフトボール、野球)を仲間と楽しむことで
調整力・コーディネーション機能の保持が期待できます。
ヨガ、ピラティス、踊り、アクアビクス、ゴルフ、
後期高齢になればグランドゴルフなども良いでしょう。
仲間との連絡、場所の予約、道具の調達・整備、ルールの習得、
技の向上に向けた情報吸収、大会参加、仲間との交流会や反省会、
ビデオ鑑賞会、知人や孫(または祖父母)への動画配信などは、
老若男女を問わず、脳の認知機能を保持することにも役立つでしょう。
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◆ Academic News ◆
【JAMA Cardiology】
心不全の既往のない63-99歳の女性5,951人(平均年齢78.6歳)を平均7.5年間追跡し、
加速度計で評価した身体活動量、座位時間と心不全リスクとの関連を検討した。
追跡期間中、407例の心不全発症が確認された。多変量調整後の身体活動量と
心不全リスクとの関連は、総身体活動時間が1標準偏差増えると心不全発症ハザード比が
0.85(95%信頼区間0.75-0.95)と減少し、同様の関連が歩数と心不全発症との
関連においても認められた。また、座位時間が1標準偏差増えると心不全発症ハザード比が
1.17(95%信頼区間1.04-1.33)と増加した。
https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/article-abstract/2815080
【Nature Medicine】
エクサゲーム(exergame)によるトレーニングは、テレビゲームを用いて
運動を促すもので、転倒の認知的および身体的なリスク因子への取り組みとして
活用することができ、高齢者の転倒予防に有望な方法である。本研究では、
地域在住の高齢者を対象にしたランダム化比較試験により、転倒予防に対する
有効性を検証した。研究参加者は、自立した65歳以上の769人(女性71%)であり、
(1)座った状態でコンピュータのタッチパッドを用いて認知機能トレーニングを行う群、
(2)コンピュータに接続されたマット上で足踏みのエクサゲームトレーニングを行う群、
(3)対照群 に割り付けられた。
主要評価項目は12ヵ月間の転倒率であり、エクサゲームトレーニング群では
対照群と比較して転倒率は有意に低下した(発生率比0.74、95%信頼区間0.56~0.98)が、
認知機能トレーニング群と対照群の間に統計学的な差は見られなかった。
https://www.nature.com/articles/s41591-023-02739-0
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◆気になる健康関連ニュース◆
□ 厚労省 4年度の地域支援事業の実施状況 調査結果公表
厚生労働省は、2月26日、令和4年度の介護予防・日常生活支援総合事業等
(地域支援事業)の実施状況に関する調査結果を公表した。
調査対象は全国の市町村で、令和5年8月に調査票を配布し、
令和4年度の実施状況について調査した。
「介護予防に資する住民主体の通いの場」(以下「通いの場」)は、
1699市町村(97.6%)で活動実績があり、14万5641箇所が設置されていた。
主な活動内容は、「体操(運動)」が53.9%で最も多く、
次いで「趣味活動」20.7%、「茶話会」13.0%、「認知症予防」3.6%、
「会食」2.7%であった。主な運営主体は「住民団体」が70.5%と最多で、
主な活動場所は「公民館・自治会館・集会所」が83.1%で最も多い。
開催頻度は「週1回以上」が最も多く38.9%だった。
通いの場の参加者実人数は、2,227,658人で、高齢者人口の6.2%を占めた。
厚労省は、2025年までに8%とすることを目標としている。
参加者の性及び年齢階級の内訳が把握されている人数は 664,675 人であり、
男性が 135,842 人(20.4%)、女性が 528,833 人(79.6%)と
女性が大半であった。年齢階級別では、65歳以上75歳未満が184,470 人(27.8%)、
75 歳以上が480,205 人(72.2%)と、後期高齢者が3分の2 を上まわる状況であった。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和6年4月29日(月)です。
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3月も残り1週間になり、そろそろ桜が開花しますね。
満開の桜並木を観ると幸せな気持ちになります。お花見に行くのが楽しみです。
【発行】株式会社THF( support@thfweb.jp )
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□ 当社についてのお問合せ
→ Tel:029-861-7617/Fax:029-861-7618
□ ホームページ → http://thfweb.jp/
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■ <No. 275>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~
□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム
~若者から中高年者の全世代に推奨される運動とは~
身体活動ガイドラインの推奨量を歩数に換算すると、
1日あたり概ね6000~8000歩となります。
この数字は、疾患のない場合は目標値として利用できます。
しかし、膝痛、脊柱管狭窄症、狭心症、心不全、腎不全、
慢性閉塞性肺疾患、さらには子宮脱に代表されるような
骨盤底機能不全などがある場合には、注意が必要です。
労作性狭心症や子宮脱の場合、少し歩いただけで症状が
悪化する例があることに留意しなければならないでしょう。
一般的に推奨される運動とは、バランスのとれた食事と同様、
バランスのとれたものです。食事は1日3食でバランスを
とるよう求められますが、運動は1週間でバランスをとれば良いです。
ウォーキングまたはジョギングによって全身持久力を保持・向上、
日々のストレッチまたは体操によって柔軟性や姿勢保持機能を
維持・向上、週に2~3回のレジスタンス運動によって筋力を
保持、週に1回でもラケット系のスポーツ(卓球、バドミントン、
テニス、ソフトボール、野球)またはボール系のスポーツ
(バスケットボール、ハンドボール、バレーボール、
サッカー、ソフトボール、野球)を仲間と楽しむことで
調整力・コーディネーション機能の保持が期待できます。
ヨガ、ピラティス、踊り、アクアビクス、ゴルフ、
後期高齢になればグランドゴルフなども良いでしょう。
仲間との連絡、場所の予約、道具の調達・整備、ルールの習得、
技の向上に向けた情報吸収、大会参加、仲間との交流会や反省会、
ビデオ鑑賞会、知人や孫(または祖父母)への動画配信などは、
老若男女を問わず、脳の認知機能を保持することにも役立つでしょう。
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◆ Academic News ◆
【JAMA Cardiology】
心不全の既往のない63-99歳の女性5,951人(平均年齢78.6歳)を平均7.5年間追跡し、
加速度計で評価した身体活動量、座位時間と心不全リスクとの関連を検討した。
追跡期間中、407例の心不全発症が確認された。多変量調整後の身体活動量と
心不全リスクとの関連は、総身体活動時間が1標準偏差増えると心不全発症ハザード比が
0.85(95%信頼区間0.75-0.95)と減少し、同様の関連が歩数と心不全発症との
関連においても認められた。また、座位時間が1標準偏差増えると心不全発症ハザード比が
1.17(95%信頼区間1.04-1.33)と増加した。
https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/article-abstract/2815080
【Nature Medicine】
エクサゲーム(exergame)によるトレーニングは、テレビゲームを用いて
運動を促すもので、転倒の認知的および身体的なリスク因子への取り組みとして
活用することができ、高齢者の転倒予防に有望な方法である。本研究では、
地域在住の高齢者を対象にしたランダム化比較試験により、転倒予防に対する
有効性を検証した。研究参加者は、自立した65歳以上の769人(女性71%)であり、
(1)座った状態でコンピュータのタッチパッドを用いて認知機能トレーニングを行う群、
(2)コンピュータに接続されたマット上で足踏みのエクサゲームトレーニングを行う群、
(3)対照群 に割り付けられた。
主要評価項目は12ヵ月間の転倒率であり、エクサゲームトレーニング群では
対照群と比較して転倒率は有意に低下した(発生率比0.74、95%信頼区間0.56~0.98)が、
認知機能トレーニング群と対照群の間に統計学的な差は見られなかった。
https://www.nature.com/articles/s41591-023-02739-0
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◆気になる健康関連ニュース◆
□ 厚労省 4年度の地域支援事業の実施状況 調査結果公表
厚生労働省は、2月26日、令和4年度の介護予防・日常生活支援総合事業等
(地域支援事業)の実施状況に関する調査結果を公表した。
調査対象は全国の市町村で、令和5年8月に調査票を配布し、
令和4年度の実施状況について調査した。
「介護予防に資する住民主体の通いの場」(以下「通いの場」)は、
1699市町村(97.6%)で活動実績があり、14万5641箇所が設置されていた。
主な活動内容は、「体操(運動)」が53.9%で最も多く、
次いで「趣味活動」20.7%、「茶話会」13.0%、「認知症予防」3.6%、
「会食」2.7%であった。主な運営主体は「住民団体」が70.5%と最多で、
主な活動場所は「公民館・自治会館・集会所」が83.1%で最も多い。
開催頻度は「週1回以上」が最も多く38.9%だった。
通いの場の参加者実人数は、2,227,658人で、高齢者人口の6.2%を占めた。
厚労省は、2025年までに8%とすることを目標としている。
参加者の性及び年齢階級の内訳が把握されている人数は 664,675 人であり、
男性が 135,842 人(20.4%)、女性が 528,833 人(79.6%)と
女性が大半であった。年齢階級別では、65歳以上75歳未満が184,470 人(27.8%)、
75 歳以上が480,205 人(72.2%)と、後期高齢者が3分の2 を上まわる状況であった。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和6年4月29日(月)です。
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3月も残り1週間になり、そろそろ桜が開花しますね。
満開の桜並木を観ると幸せな気持ちになります。お花見に行くのが楽しみです。
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