2月26日号 THF Communication No.274
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■■ THF Communication !!
■ <No. 274>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~
□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム
~中高年者に向けても無酸素性運動は推奨されうる~
年齢を問わず、最も気軽に実践できる無酸素性運動は、自宅内での
スクワットやプッシュアップ(腕立て伏せ)、屋外での階段上り
(若さを保ちたいならダッシュ)、公園などでの懸垂(無理なら
斜め懸垂)、体育館内での肋木運動、スイミングプール内での
タイムを意識した25 m泳などです。クワやスコップ(シャベル)
を用いた農作業・畑仕事、斧による薪割り、重い荷物の持ち運びも
無酸素性運動と有酸素性運動の混合型となります。
上記のような運動を好まない場合、かつ陸上ウォーキングや
水中ウォーキングを好む場合、30~40分ほど一定ペースで歩く
有酸素性運動だけではなく、3~5分程度の間隔で10~30秒程度の
中・高強度(速い速度)のウォーキング(無酸素性運動に近づく)
を織り交ぜると効果的です。俗にいう高強度インターバルトレー
ニングです(論文:松尾知明ら)。これを数ヵ月ほど継続して
いくと、全身持久力(最大酸素摂取量)の他に、筋力や俊敏性の
体力も高まりやすいです。
筋トレ専用マシンを使用したい場合、フィットネスクラブや
スポーツジムなどにて各種マシンを用いた運動をおこなうことで、
無酸素性運動の能力も向上します。但し、重度の高血圧症や糖尿病、
医師から運動禁忌の指示を出されている人などは対象外です。
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◆ Academic News ◆
【JAMA Network Open】
長時間の仕事中の座位時間の健康リスクを定量化し、そのリスクを
軽減する身体活動の閾値があるかどうかを調べたコホート研究。
成人481,688名がコホート研究に参加し、26,257件の死亡が確認され、
平均追跡期間は12.85年であった。性別、年齢、学歴、喫煙、飲酒、
BMIを調整した結果、仕事中座位時間が長い群は、短い群に比べて、
全死因死亡リスクが16%高く(95%信頼区間1.11~1.20)、CVDによる
死亡リスクが34%高かった(1.22~1.46)。
仕事中座位時間が長く、余暇身体活動が短い群において、余暇身体
活動を1日15~30分増やすと、仕事中座位時間が短く非活動的な群と
同程度まで死亡率が減少した。
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2814094
【Preventive Medicine】
日本の40市町村の高齢者90,471人(JAGESコホート)を最長4.5年
(中央値3.4年)追跡し、座位時間と3メッツ以上の身体活動時間
(MVPA)の組み合わせと、その後の認知機能低下、要介護認定、
死亡との関連を検証した。その結果、座位時間が長くMVPAが少ないほど
各リスクが高くなる量反応関係が確認された。MVPAが1日1時間以上で
あっても、座位時間が1日8時間以上であることのリスクは解消しなかった。
これらの結果は、性、教育歴、慢性疾患、うつの状態を問わず概ね同様で
あった。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0091743524000343?via%3Dihub
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◆気になる健康関連ニュース◆
□ 厚労省 身体活動・運動ガイド2023を策定
厚生労働省は、令和6年度開始の健康日本21(第三次)に合わせ、
身体活動・運動分野の取り組みを更に推進するため、「健康づくり
のための身体活動・運動ガイド2023」を策定した。成人、子ども、
高齢者に分けて身体活動・運動で推奨される事項を示した。
成人は、強度が3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上行う
ことを推奨事項とし、具体的には「1日60分以上の身体活動」
「1日8000歩以上」を推奨する。高齢者は、強度が3メッツ以上の
身体活動を週15メッツ・時以上とし、「1日40分以上の身体活動」
「1日6000歩以上」を推奨する。成人・高齢者ともに、週2~3日の
筋トレも奨めるが、高齢者は、「有酸素運動・筋トレ・バランス運動
・柔軟運動など多要素な運動」(マルチコンポーネント運動)を
含めても良いこととし、その場合は、週3日以上行うことを推奨した。
成人と高齢者では、新たに「座位行動」の概念を取り入れ、
座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意し、立位困難な人
であっても少しでも体を動かすよう促した。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和6年3月25日(月)です。
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2月は、季節外れの夏日がありました。観測史上最高気温だそうです。
寒暖差が激しいですが、体調管理をしっかりとしていきたいと思います。
【発行】株式会社THF( support@thfweb.jp )
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□ 当社についてのお問合せ
→ Tel:029-861-7617/Fax:029-861-7618
□ ホームページ → http://thfweb.jp/
(メルマガが不要な方はこちらより登録解除を行なって下さい)
□ Facebook
→ https://www.facebook.com/THF.TsukubaHealthFrontier
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■ <No. 274>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~
□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム
~中高年者に向けても無酸素性運動は推奨されうる~
年齢を問わず、最も気軽に実践できる無酸素性運動は、自宅内での
スクワットやプッシュアップ(腕立て伏せ)、屋外での階段上り
(若さを保ちたいならダッシュ)、公園などでの懸垂(無理なら
斜め懸垂)、体育館内での肋木運動、スイミングプール内での
タイムを意識した25 m泳などです。クワやスコップ(シャベル)
を用いた農作業・畑仕事、斧による薪割り、重い荷物の持ち運びも
無酸素性運動と有酸素性運動の混合型となります。
上記のような運動を好まない場合、かつ陸上ウォーキングや
水中ウォーキングを好む場合、30~40分ほど一定ペースで歩く
有酸素性運動だけではなく、3~5分程度の間隔で10~30秒程度の
中・高強度(速い速度)のウォーキング(無酸素性運動に近づく)
を織り交ぜると効果的です。俗にいう高強度インターバルトレー
ニングです(論文:松尾知明ら)。これを数ヵ月ほど継続して
いくと、全身持久力(最大酸素摂取量)の他に、筋力や俊敏性の
体力も高まりやすいです。
筋トレ専用マシンを使用したい場合、フィットネスクラブや
スポーツジムなどにて各種マシンを用いた運動をおこなうことで、
無酸素性運動の能力も向上します。但し、重度の高血圧症や糖尿病、
医師から運動禁忌の指示を出されている人などは対象外です。
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◆ Academic News ◆
【JAMA Network Open】
長時間の仕事中の座位時間の健康リスクを定量化し、そのリスクを
軽減する身体活動の閾値があるかどうかを調べたコホート研究。
成人481,688名がコホート研究に参加し、26,257件の死亡が確認され、
平均追跡期間は12.85年であった。性別、年齢、学歴、喫煙、飲酒、
BMIを調整した結果、仕事中座位時間が長い群は、短い群に比べて、
全死因死亡リスクが16%高く(95%信頼区間1.11~1.20)、CVDによる
死亡リスクが34%高かった(1.22~1.46)。
仕事中座位時間が長く、余暇身体活動が短い群において、余暇身体
活動を1日15~30分増やすと、仕事中座位時間が短く非活動的な群と
同程度まで死亡率が減少した。
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2814094
【Preventive Medicine】
日本の40市町村の高齢者90,471人(JAGESコホート)を最長4.5年
(中央値3.4年)追跡し、座位時間と3メッツ以上の身体活動時間
(MVPA)の組み合わせと、その後の認知機能低下、要介護認定、
死亡との関連を検証した。その結果、座位時間が長くMVPAが少ないほど
各リスクが高くなる量反応関係が確認された。MVPAが1日1時間以上で
あっても、座位時間が1日8時間以上であることのリスクは解消しなかった。
これらの結果は、性、教育歴、慢性疾患、うつの状態を問わず概ね同様で
あった。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0091743524000343?via%3Dihub
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◆気になる健康関連ニュース◆
□ 厚労省 身体活動・運動ガイド2023を策定
厚生労働省は、令和6年度開始の健康日本21(第三次)に合わせ、
身体活動・運動分野の取り組みを更に推進するため、「健康づくり
のための身体活動・運動ガイド2023」を策定した。成人、子ども、
高齢者に分けて身体活動・運動で推奨される事項を示した。
成人は、強度が3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上行う
ことを推奨事項とし、具体的には「1日60分以上の身体活動」
「1日8000歩以上」を推奨する。高齢者は、強度が3メッツ以上の
身体活動を週15メッツ・時以上とし、「1日40分以上の身体活動」
「1日6000歩以上」を推奨する。成人・高齢者ともに、週2~3日の
筋トレも奨めるが、高齢者は、「有酸素運動・筋トレ・バランス運動
・柔軟運動など多要素な運動」(マルチコンポーネント運動)を
含めても良いこととし、その場合は、週3日以上行うことを推奨した。
成人と高齢者では、新たに「座位行動」の概念を取り入れ、
座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意し、立位困難な人
であっても少しでも体を動かすよう促した。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和6年3月25日(月)です。
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2月は、季節外れの夏日がありました。観測史上最高気温だそうです。
寒暖差が激しいですが、体調管理をしっかりとしていきたいと思います。
【発行】株式会社THF( support@thfweb.jp )
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