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10月31日号 THF Communication No.270

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■■■                        
■■        THF Communication !!      
■                   <No. 270>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~

□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム

有酸素性運動について解説する第2回目です

~有酸素性運動(aerobic exercise)とは?(2)~
有酸素性運動とは、一般的に四肢(手足)や体幹、骨盤(臀部)などの
筋骨格系(locomotive系)機能を使って、リズミカルな全身性の動きを
一定時間(数分~数時間)持続させる一連の動きを指す。
アスリート用のスポーツとは異なり、老若男女を問わず多くの人が実践できる
代表的な有酸素性運動として、日常生活における散歩や自転車乗り、
買い物での歩行、学童にとっては登下校時の移動、外勤の社会人にとっては
出勤時や退勤時における駅構内などの移動が挙げられる。これらのほかに、
健康増進効果をねらって主体的に取り組むウォーキング、ジョギング、
ハイキング、登山、自転車ツーリング、ダンス、エアロビクス、水泳、
水中歩行などが有酸素性運動(フィットネス型)の典型例として挙げられる。
卓球、テニス、サッカー、バスケットボール、ハンドボール、野球などの
各種スポーツ種目やレクリエーション、フィギュアスケートなども主に
有酸素性運動(スポーツ型)のカテゴリに含まれるものの、試合場面に
おけるテニスのサーブやスマッシュ、サッカーやハンドボールなどの
ダッシュやシュート、野球のバッティングや投球、フィギュアスケートの
回転ジャンプ自体は厳密に言うと無酸素性運動のカテゴリに含めることが
適当であろう。さらに、両手にポールを持って歩くポールウォーキング、
両足をスキー板に乗せて歩くノルディックスキーやクロスカントリースキーも
大部分が有酸素性運動(屋外スポーツ型)であるものの、急斜面の
上り坂局面では無酸素性エネルギー供給機構の働きが高まる。

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◆ Academic News ◆
【Preventive Medicine】
後期高齢者における運動習慣の変化と全死因死亡率との関連を検討した
中国における研究報告。80歳以上の高齢者15,707人を中央値で3.0年間
追跡した。ベースライン時に現在と過去の運動習慣を聞き取り、運動不足の
ままの14,287人、活動的なままの5,411人、運動不足から活動的になった
1,364人、活動的から運動不足になった1,401人に分類した。分析の結果、
運動不足のままだった集団と比較して、活動的なままでいることと
運動不足から活動的になることで、生存時間の延長に寄与した。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0091743523003018?via%3Dihub

【Scandinavian Journal of Medicine and Science in Sports】
2型糖尿病を持つ人の歩行速度と細小血管合併症の発生との関連を検討した
英国におけるコホート研究。2型糖尿病の14,518人(平均年齢59.7歳、
女性34.6%)を中央値で12.5年間追跡した。ベースライン時に自己申告で
歩行速度を「遅い」「ふつう」「速い」の3段階で評価した。
細小血管合併症として、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症を
評価した。多変量解析の結果、歩行速度が遅いと歩行速度が速い人と比べて、
細小血管合併症が1.98倍(95%信頼区間:1.58-2.47)起こりやすかった。
同様に、糖尿病性網膜症は1.54倍(1.11-2.14)、糖尿病性神経障害は3.26倍
(2.08-5.11)、糖尿病性腎症は2.32倍(1.91-2.82)起こりやすかった。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/sms.14501

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◆気になる健康関連ニュース◆

□ 2022年「生活と支え合いに関する調査」結果公表

国立社会保障・人口問題研究所は、このほど、2022年の「生活と支え合いに
関する調査」の結果を公表した。本調査は、生活や家族関係、社会経済状態、
社会保障給付などの公的給付と、社会ネットワークといった私的な支援が果たす
機能を把握することで、社会保障制度の喫緊の課題だけでなく、長期的なあり方、
社会保障制度と密接にかかわる個人の社会参加のあり方を検討する基礎資料を
得るもので、5年ごとに実施している。それによると、現在、仕事以外で介護を
している者は8.2%で、男性は6.8%、女性は9.5%と女性の方が割合が高かった。
介護をしている相手は、男女ともに「自分の親」が最も高く、次いで「配偶者」、
「配偶者の親」の順であった。女性の方が、配偶者や配偶者の親といった
自分の親以外を介護する割合が高かった。

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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和5年11月27日(月)です。
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爽やかな秋晴れがとても気持ちが良いです。つくばは、徐々に
木々が色づきはじめました。11月上・中旬が紅葉の見ごろに
なるそうです。短い期間ですが、景色を楽しみたいと思います。

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