健康支援事業のコンサルティング会社

12月27日号 THF Communication No.248

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■■        THF Communication !!      
■                   <No. 248>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~

□田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム

座位時間と死亡率の関係については、従来より欧米諸国にて
座位時間が長い人ほど心血管系や脳血管系、がん、糖尿病などに
基づく死亡率が高まると報じられています。この見解は現在でも有効で、
一般的には座位時間を少なくすることの重要性を研究者が発信しています。
シドニー大学などが行なった調査結果によると、対象とした世界20か国の中で、
日本はもっとも座位時間が長いことが判明しました。
しかし、皮肉にも平均寿命も最も長いことで知られています。
香港、ノルウェー、スペインも座位時間が長い国ですが、平均寿命も長いです。
以上より、皆さまにおかれましては、
1)座位時間は一般的に少ないほうが良い、
2)座位時間が長い場合、メリハリのついたライフスタイルを構築するのが良い、
3)座位時間の長短にかかわらず、各種リテラシー(フィットネス、ダイエット、
メディア、メディカル、ドラッグ・リテラシーなど)を向上させて、
スマートに生きる・老いる術の修得が肝要といえましょう。
生活の質、人生の質(QoL)とともに、EoL Quality(人生後半:End of Life)を
良好な状態に保持されますよう祈念しております。

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◆ Academic News ◆
~最近の気になる研究や論文情報を紹介します~

【American Journal of Preventive Medicine】
デンマークにおける8,860人を中央値で17.0年間追跡したコホート研究。
修正可能な生活習慣として、喫煙(タバコを吸わない)、食事(6つの国で
推奨されているガイドライン内容の遵守)、アルコール(女性は7単位、
男性は14単位以内に飲酒量を抑える)、身体活動(中高強度身体活動を
1日30分以上)を調査した。分析の結果、すべての生活習慣が良好であると、
死亡のリスクは18.46%下がることが示された。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0749379721000830?via%3Dihub

【JAMA Neurology】
韓国におけるパーキンソン病患者10,699人を8年間追跡し、身体活動量と
死亡率との関連を検討した。対象者の平均年齢は69.2歳、平均追跡期間は4.5年であった。
身体活動量は自己申告で、低強度、中強度、高強度、それぞれの活動時間を調査した。
その後の死亡との関連を検討した結果、いずれの強度の身体活動も死亡率の低さと関連しており、
身体活動量が多いほど死亡率が低くなる、量反応関係が認められた。
https://jamanetwork.com/journals/jamaneurology/fullarticle/2785851

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◆ 気になる健康関連ニュース ◆
□ スポーツ庁が2年度の体力・運動能力調査結果を公表

スポーツ庁健康スポーツ課は、令和2年度体力・運動能力調査結果を公表した。
調査は国民の体力・運動能力の現状を明らかにするもので、平成10年度に導入した
新体力テストや運動・スポーツに関連する質問等を実施。令和2年5~10月の間、
都道府県教育委員会や大学等に調査票を配布し、6~79歳の計1万4821人のデータを
回収した。また、65~79歳の高齢者にはADL(日常生活活動テスト)をした。
ADLの12項目で、それぞれ最も体力水準の高い「3」と答えた者の割合を男女別にみると、
男性では65~69歳の「10 kg程度の荷物を10 m運べる」(92%)、「布団の上げ下ろしが
できる」(86%)、「立ったままでズボンやスカートがはける」(85%)、「50 cm程度の
幅をとび越えられる」(85%)が高かった。女性では65~69歳の「立ったままでズボンや
スカートがはける」(88%)、「正座の姿勢から手を使わずに立ち上がれる」(66%)、
「布団の上げ下ろしができる」(61%)で、全般的に男性よりも「3」と答えた割合が
低かった。これらの割合は、男女とも加齢に伴い減少する傾向にあった。
「3」と答えた者の割合が最も低かったのは、男女とも75~79歳の「10分以上走れる」
であった(男性24%、女性12%)。
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◆ お知らせ ◆
□次号の発刊は、令和4年1月31日(月)です。
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2021年最後の号となりました。今年もありがとうございました。
来年もより良い1年となりますように。

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