健康支援事業のコンサルティング会社

4月26日号 THF Communication No.240

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■■        THF Communication !!      
■                   <No. 240>
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◆ What's New ◆
~最新のTHF関連トピックスを紹介します~

□ 田中喜代次(THF代表取締役、筑波大学名誉教授)コラム

コレステロール値解説の第3回目となる今月は、コレステロール
のいわゆる「善玉」「悪玉」について解説します。

【第3回】
筆者はコレステロールに関して、善玉と悪玉という呼称を用いる
こと自体に抵抗感を覚えますが、一般的に広く使われているので、
以下に解説します。血液中のLDL(悪玉)コレステロール値を
高くしないためには、コレステロールの吸収を抑える食物繊維の
摂取が有効です。食物繊維の豊富な玄米・ライ麦パン・オートミール・
野菜・ひじき・しいたけ・海藻・果物を食べ、LDLコレステロールや
中性脂肪を下げる働きのn-3系の多価不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)
を含む大豆製品、魚介類(特に青魚)等(またはオメガ3脂肪酸配合の
DHA、EPAサプリメントなど)の摂取を心掛けると良いと言われています。

血液中のHDL(善玉)コレステロール値を高くするには、
適量の飲酒習慣、禁煙習慣、適度の運動習慣を形成することが重要です。
運動に関しては、有酸素性運動(walking、jogging、dancing、
skiing、swimming、trekkingなど)が最も効果的なようですが、
レジスタンス運動(抵抗負荷運動=筋トレ)でも効果が得られるようです。
この善玉コレステロールが40 mg/dl未満だと心筋梗塞や脳梗塞の
確率が高まります。善玉コレステロールの血中濃度を高め、
悪玉コレステロールの血中濃度を下げるための薬が開発されており、
その効果は確かなものです。

副作用については、ごく稀ではありますが、横紋筋融解症(筋肉痛)や
肝機能障害、血糖値の上昇(容量依存性)といった症状が現れることに
留意しましょう。認知機能に対する内服薬の影響は、プラス効果と
マイナス効果、はっきりしないという3通りの意見が出ています。


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◆ Academic News ◆

【International Journal of Behavioral Nutrtion and
Physical Activity】
上海在住の815人を対象に、ロックダウンの前、中、後の
202日間の歩数の変化をスマートフォンの記録から分析した。
その結果、ロックダウンに伴い、歩数が平均で3,796歩減少し、
その後、ロックダウンが解除されるまで、1日あたり34歩ずつ増加した。
ロックダウン解除後は1日あたり5歩ずつ増加した。
https://ijbnpa.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12966-021-01106-x

【Preventive Medicine Reports】
ボランティア主導型減量支援プログラムの成果を検証するために、
専門家主導群と比較する非ランダム化比較試験をおこなった。
肥満成人145人(ボランティア主導群77人、専門家主導群68人)が、
12週間(2時間×8回)の食習慣改善を中心に構成された減量
プログラムを完遂した。両群を比較した結果、体重減少効果は
同程度であったが、完遂率に差があり、専門家主導群で有意に高かった。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2211335521000607?via%3Dihub

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◆ 気になる健康関連ニュース ◆

□ 認知症の定義を診断名不明も対象に改正

昨年6月に公布された「地域共生社会の実現のための社会福祉法等の
一部を改正する法律」により、介護保険法の認知症の定期が改正された。
介護保険法施行令では、認知症は「アルツハイマー病その他の
神経変性疾患、脳疾患その他の疾患、(特定の疾患に分類されない
ものを含み、せん妄、鬱病その他の厚生労働省令で定める精神疾患を
除く)による後天的な脳の障害により、日常生活に支障が生じる程度
にまで認知機能が低下した状態」と定義することを規定した。この
「特定の疾患に分類されないもの」とは、認知症の原因疾患が特定の
診断名がつくものだけでなく、認知機能の低下は認められるが、
原因が「特定不能」のようなものも含めることができるとした。

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◆ お知らせ ◆

□ 次号の発刊は、令和3年5月31日(月)です。
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まもなくゴールデンウィークですね。外出を控える日々ですが、
楽しみを見つけて過ごしていきたいですね。

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